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2011年7月12日 (火)

デンタルX線写真

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『臨床基本ゼミ』で学び、医院システムの改善で取組んでいることの一つにデンタルX線写真の質の向上があります。デンタルX線写真は歯科医療には欠かす事のできない画像診断ツールで、歯科医院で治療を受ける時にこのX線写真を撮影しなかった方は少ないのではないでしょうか。それほど私たちは日常的に撮影をしております。視診だけではわからない多くの情報を与えてくれる大事なものです。これを参考に診査・診断を行っています。写真から的確な情報を読取る知識と経験が必要になりますが、そもそもその写真自体が鮮明なものでなければ情報を読取る事ができません。「一枚のX線写真を見れば、その医院のレベルがわかる」と先輩によく言われていましたので、開業の時から良いX線写真を撮影するためにいろいろと考えておりましたが、今回はさらに質を高めるために再度システムを見直すことにしました。
X線写真ができるまでには大きく分けて2つの過程があります。
「撮影」と「写真処理」です。
さらにそれぞれに複数のステップがあります。その中でも問題となるのは①照射量の決定と②フィルムとX線装置の位置づけ、③現像過程の3ステップです。
今回はシステムとしてすぐに質を向上できる①X線照射量の調整と③現像方法から取組んでおります。

①のX線量の調整ですが、まず『コントラストチェッカー』(写真上段)を購入します。そして、素晴らしいX線写真を撮影している基本ゼミ講師のT先生に目標となるマスタフィルムを撮影、製作してもらいます。そのマスタフィルムと同じ現像条件で自院のX線装置の照射量を調整しながらマスタフィルムにより近い状態のフィルムができるようにしていきます。(照射量は、照射時間で調整をしていきます)そして一番近いフィルムの照射時間を採用、決定します。
③の現像の調整ですが、今度は自院の写真処理システム(①現像②定着③水洗④乾燥)で現像し、マスタフィルムに近い状態になるよう調整していきます。(私は自動現像機DEXⅢを使用しているので基本的には現像液濃度の調整しかできませんので濃度を調整していきます)(写真下段がマスタフィルム、照射時間決定のフィルム、自院の現像システムで現像したフィルムの比較したものです)
以上が調整方法です。
②のフィルムとX線装置の位置づけは院内勉強会のテーマにし、全員で知識を共有し、位置づけの相互実習をいたしました。しかし、この項目はすぐに理想的にできるわけではないので日々の研鑽が大事だと思っております。

デンタルX線写真、一つとっても非常に奥が深いものです。歯科医療は奥が深い事だらけでゴールがなかなか見えてきませんが、歯科医療に携わる以上その見えないゴールに向かって歩き続けるしかありません。X線写真の質を求めて当院ではアナログ写真を使用しております。現在はデジタル写真の画質も向上し利便性も高くなっておりますが、良い撮影と写真処理ができればまだまだアナログ写真の方が画質は上だと思っております。以前デンタルショーでメーカーの方がデジタル写真についてはその利便性に加え画質としても常に80点のクオリティーの写真が撮れることがメリットと説明しておりました。確かにアナログ写真は現像液等の管理や保管の問題など大変な労力がかかる事もありますが、診断に関わる大事なツールです。まだまだシステムを組上げるのには時間がかかりますが、常に100点の画質を目指していく義務があると考えています。

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